その昔、寒さきびしい夜に誰もかえりみないみすぼらしい僧を家に泊め、家族の分のわずかな食事を分け与えたみそ屋。その心のあたたかさに打たれた僧が伝授したのがこの伝説のみそだと言われています。そして90年余もの長きにわたり、代々受け継がれてきました。麦みそはやわらかな風味を持った甘口のみそです。ご家族や友人と、手づくりみそであたたかな時間を楽しみましょう。
九州熊本で伝えられた麦味噌です。手づくりのみその味を、ぜひ次世代の子どもたちにも伝えていきたいですね。手間をかけて作ったみそは、心をあたためてくれるまろやかな味になります。大豆を浸水し、軟らかく煮てみそを作る。手間はかかりますがその分うれしさもひとしお。できあがったみそには、麦の黒条線が残っています。ぜひみそこしで黒条線を除いて、お召し上がりください。
■熟成期間 3ヵ月~ できあがり 約1.4Kg
[手づくりみそ Q&A]
初めてみそを仕込む時の不安や疑問ってたくさんありますよね。その疑問に貝島商店さんがこたえてくださいました。
Q.冬場の暖房により、部屋の温度が高くなるのですが、熟成などに支障が出たりしますでしょうか。みそを置く場所や温度について教えてください。
A.わたしがお客さまにお話しするのは、冷暖房が直接当たるような場所でなければ問題なく、例えば台所などでインスタント食品を保存するような場所(冷暗所)であれば大丈夫ですと伝えております。温度(室温)が高く心配とのことですが、加温熟成といって熟成期間を短くするために、あえて温度を高くして熟成を促すこともあります。温度が高くなることで、おみその色は進みます(白→赤系)
Q.仕込んでからどのくらいで熟成しますか?
A.12月から2月の冬場ですと仕込んで3か月以上が目安ですが、心配であれば、1か月ごとに手入れ(容器からみそを取り出しみそ玉を再度つくり詰める作業)で雑菌が入らないように衛生面に気をつけながら、その都度おみその色や風味を見てみてもよいと思います。(だんだんやわらかくなってきます)ふだん、使用しているおみその色や香りに近いようであればその時期が食べごろになってくるのかなと思っております。
Q.好みの味にできあがったみその保存方法を教えてください。
A.できあがったおみそ(自分好みの味)は冷蔵でも構いません。冷蔵している間も若干ですが、発酵していきます。ですので、味を確定したい場合は冷凍保存をおすすめいたします。おみそは最初(仕込み)が肝心で大変ですがあとは麹菌(微生物)がおみそになるよう頑張ってくれますのでみそづくり楽しんでいただければと思います。