京焼 花結晶 4寸皿

世界にひとつの景色に出会う。一期一会の「花結晶」の清水焼。

息を飲むほど美しい、花びらのような模様と淡くて繊細な色合いが魅力の「花結晶」の器たちができました。京都の伝統工芸の「京焼・清水焼」でありながら、どこか今っぽさも感じられる、見ているだけで心ときめく器です。

ひとつひとつ咲き方が異なる「花結晶」

京焼 花結晶 4寸皿

「花結晶」は、安土桃山時代から400年にわたり受け継がれてきた清水焼のひとつ。 花のような美しい模様は、釉薬を焼いて冷却する過程で結晶が出る特性を生かした技術です。同じ色の釉薬を使っても、窯の中の少しの温度の違いや釉薬の厚みによって仕上がりが異なり、職人さんも窯の蓋を開ける瞬間までどんな仕上がりになるのかはわからないそうです。

京焼 花結晶 4寸皿

無地の釉薬の上に小さな花が咲いたり、大輪になったり、繊細な花が密集したり、その表情はさまざま。世界にひとつだけの景色が出来上がります。使うシーンによって、春の花の咲きはじめの様子に見えたり、冬の霜をかぶった花の表情に見えたり、集めるごとに多種多様な景色が楽しめるから、使う季節を選ばないのも魅力です。

表情もいろいろ、使い方もいろいろ。

京焼 花結晶 4寸皿

菓子皿やとり皿にちょうどよいサイズ感。和菓子にも洋菓子にも合いますし、のせるものを選びません。

京焼 花結晶 4寸皿

アクセサリーやアロマアイテムをのせることで、食器としてだけでなくインテリアとしても使えます。置くだけでお部屋をふんわり華やかな雰囲気にしてくれます。

歴史ある窯元から生まれる伝統の美

京焼 花結晶 4寸皿

今回、「花結晶」の美しい器を作ってくれたのは、京都で約100年の歴史を持つ京焼・清水焼の窯元「陶葊(とうあん)」さん。成形や絵付けなど、ひとつひとつ職人さんたちが手仕事で商品をつくっています。もともとは瓦を生産していた窯元。工場の塀にも瓦がたくさん用いられています。

繊細で美しい模様を生み出す清水焼の職人の仕事

京焼 花結晶 4寸皿

器の形は、材料を型に流し込むことで、大体のサイズ・厚みを統一しています。
ある程度の形は型でつくることができるのですが、型から取り出した後には一つ一つ手作業で形を削り出しが必要です。たった1ミリの違いでも、器が野暮ったくなったり、シャープな印象になったりするので、熟練の職人さんの感覚でていねいに形を整えます。

京焼 花結晶 4寸皿

花結晶の釉薬はとても繊細。釉薬の濃度や厚みによって発色も結晶の出方もがらっと変わってしまうため、職人さんの長年の経験と手先の感覚を頼りに、ちょうどよい厚みに釉薬をかけていきます。
手袋などは付けず、釉薬に手を直接浸しながらの作業。厚みを均一にすることと、指の跡がなるべく残らないように器から手を放すの難しいそうです。

京焼 花結晶 4寸皿

左:焼成前 右:焼成後 の花結晶の湯呑み
花結晶の釉薬は焼成温度が1℃違うだけでも現れる結晶の表情が異なるそう。通常のやきものの窯だと、どうしても底の方と上の方で温度差が生まれてしまうため、陶葊さんでは窯の上・中・下段、内側と外側の温度まで1℃単位で管理できるよう、花結晶のために特注の窯をつくり、なるべく温度差が出ないように工夫しています。
また、結晶の出方に影響するため、季節や釉薬の調合によって温度や焼成時間を調整しているそうです。

京焼 花結晶 4寸皿

一日かけて焼成し、取り出し作業。
窯の蓋を開ける瞬間まで、上手く焼けたか、どのような表情が出ているのかは職人さんにもわかりません。
一点一点異なる表情は、器の個性。世界にたったひとつの景色との出会いをお楽しみください。

京焼 花結晶 4寸皿

京都の伝統的なやきものでありながら、現代の食卓に取り入れやすい「花結晶」の器。華やかでモダンな印象は和洋どちらの催し物にもよく合います。
そんな清水焼の入門編としてもぴったりな「花結晶」は、ひとりでゆったり過ごす時に楽しむのはもちろん、お友だちとの賑やかなティータイムにも◎。伝統から生まれたお花のような器たちが、日常にちょっぴり贅沢な時間を届けてくれそうです。

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