がんばる1970年生 Collection no.20

アナログ機械が生み出す、
“味”という名のロマン。
ふと、思った。アナログに惹かれるのは、やってる!っていう感じがするからなのでは。カメラなら「撮ってる」、タイプライターなら「打ってる」、印刷機なら「刷ってる」っていう感じ。一生懸命な感じがいとおしくなるのかもしれない。
なぜそんなことを思ったかというと、1970年製の活版印刷機が、あまりにもがんばって動いていたから。大阪府守口市にある大枝活版室の印刷機は、世界で初めて活版印刷機を自動化したドイツのハイデルベルク社製。デザイナーと印刷工のおふたりが、何十年も使われていなかった印刷所を再生し、このマシンも現役に返り咲いた。ガシャガシャと蒸気機関車のような音を出しながら、左にある紙をエアーで吸い取って印刷面まで運び、刷り終わったら右に収める……という一連の流れは、見ていて飽きない不思議な魅力。どことなく古いロボットっぽさもあって、より応援したくなる。印刷工さんが機械と対話しながら様子を見て調整するのも、相棒感があっていい。
活版印刷といえば、印字した文字の凹凸感や、インクのにじみ、かすれが味。その持ち味はレトロと表現されることが多いけど、大枝活版室が手がけるペーパーアイテムは、シックな色遣いや大人っぽいモチーフが魅力。その洗練された雰囲気は、デザイナーさんのセンスがあってこそ。美しく刷り上げる活版印刷機と、それを素敵な紙ものに仕上げるデザイナーさんに、出会ってくださってありがとう、とでも言いたくなるこの気持ち。
今回お届けするのは、さまざまなペーパーアイテムの中から「書きたいシーン」別にセレクトしたセット。ちょっとひと言、さらりと一筆、しっかりお手紙と、気持ちに寄り添うラインナップ。気持ちを書き留めたり、記録を残したり、自分のために使えるアイテムもいろいろ。スタンプやマステ、シールなど、アレンジが楽しめるグッズもうれしい。集めてよし、使ってよし、眺めてよし。これは多分、活版印刷によるペーパーアイテムの理想形だと思う。
大枝活版室
印刷工とデザイナーのふたりで立ち上げた、大阪府守口市にある小さな活版印刷所。ドイツのハイデルベルグ社製のプラテンという昔ながらの活版印刷の機械と技術を生かした、 暮らしに寄り添う紙文具を作っています。


KIRIHARI
ステッカーシールシート/マスキングテープ/スタンプ

IPPITSU
和紙メモブック/カード/スタンプ

KIMOCHI
BOX入りカードセット/マスキングテープ

HITOKOTO
カット線入りメモブック/ペーパーアソート/スタンプ ※ペーパーアソートのセット内容はランダムです。

OTEGAMI
レターセット/ラベルシール/スタンプ

KIROKU
クリップボードメモ/ノートブック

印刷に使われるオリジナルの真ちゅう凸版。

凹凸のある味わいは活版印刷ならではの魅力。
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